新宿御苑の仲間たち♯5・カラス②
今では人に嫌われてしまった感のあるカラス。そのカラスも、日本神話では神様として登場します。三本足のカラス、八咫烏(ヤタガラス)です。神武天皇が戦いに赴いたときに道案内をしたとされ、それ以来信仰の対象となってきました。八咫烏を太陽神としてあがめる信仰もあります。この八咫烏、サッカー日本代表のユニフォームのロゴとして使われていることでも有名です。オシム・ジャパンは八咫烏を胸に、その力を背負って戦っているのです!
ヨーガにもカラスのポーズがあります。カラスにはあまり似ていない形だと思うのですが…そこにカラスの名を冠した事に、カラスが一目置かれた存在として見られていたことが伺い知れます。とても身近で賢いカラス。その知能は犬以上とさえ言われています。昔から人々はそこに敬意を抱き、カラスと接してきたのではないでしょうか。
童謡「七つの子」。「カラスなぜ鳴くの~♪」で始まるおなじみの歌です。こ の歌でカラスは「かわいい~かわいい~と鳴くんだよ」と歌われています。「カァ~」という鳴き声を「かわいい~」と表現したのは野口雨情。山にかわいい目 をした七つになる子供がいる。その子を思い、カラスは「かわいい~かわいい~」と鳴いていると歌っています。そこには現在の私たちがカラスに抱いている心 境はありません。とても愛情込めて表現されています。夕焼けの中、山に向かってカラスが鳴きながら帰っていく姿は、とても哀愁あふれる風景です。
そう考えていくと、カラスは決して昔から忌み嫌われてきたわけではないことがわかります。カラスを悪者にしてしまっているのは、他でもない私たちなのです。
本来、カラスは山に住んでいた生き物です。新宿御苑を舞うカラスたち。彼らが本来の住処である山に帰れるようになった時…その時こそ私たちの生活が、本当の意味で地球に優しくなれた時ではないでしょうか。ゴミの少ない社会。残飯を大量に出す生活からの脱却。そして豊かな自然を取り戻す。カラスが街にいても食べるものがない、むしろ山に帰ったほうが食べ物にあふれている。そんな環境こそ理想かと思います。
自分ができることを少しずつしていきながら、カラスたちを優しく見守っていきたいと思います。「七つの子」で歌われているように、よく見るとカラスの目ってとてもカワイイです!!
静かに立っていたら近づいてきてくれました。カラスも同じ、この地球の仲間です。



ヨーガ行者、巽さん。